「仕事の報酬は仕事」
そんなの嫌だ!報酬はお金や余暇でください!!
「仕事の報酬は仕事」とは
ソニーの創業者の一人である井深大さんという方が「仕事の報酬は?」という質問に対して「仕事」(※実際はもっと深イイ答え方をされています)と答えたところから生まれた言葉のようですね。
わたしが初めてこの言葉を耳にしたのは、数年前に何かの番組で神田うのさんと千原せいじさんが言っていた時です。「ほう・・・」と思ってメモしてありました。
仕事と私
現在私は無職です。専業主婦。5年以内に仕事を始める予定です。
今、子供が春休みで毎日のように散歩や公園通いをしていると、道すがら新社会人ぽい方をちらほら見かけます。入社式だったのかなーというような会社の前を通ったりもしました。
ああ、入社式。一回も出たことないな。ちょっと憧れます。
自分が社会人になった遠い昔のことを思い出すわけです。
専門学校を卒業してから長男出産まで14年間、3つの職業を経験しました。
- 歯科技工士(半年)
- 歯科助手(6年)
- 営業事務(7年)
報酬と余暇
1.歯科技工士
手取り16万円。
歯科技工士の初任給としてはマシな方だったと思います。当時の彼氏(現在の夫)は同業種で10万円でしたから。この平成の時代に。
ただし!いくら残業しようが、休日出勤しようがこのお給料です。実際半年間週休は日曜日のみで朝の8時半~早くて20時終業。遅いと日付をまたぐこともあります。
国家資格とはいえ、はじめは利益を生むほど仕事はできないので仕方ないと思っていました。資格と拘束時間に支払われていたものと思われます。
2.歯科助手
手取り14万円~17万円。+ボーナス年2回(20万円x2)
朝の8時半~こちらも早くて20時終業。遅くとも21時には終業。ただ月末はレセプト請求のお手伝いで22時を過ぎることも。請求担当の人たちは日付をまたいでいました。残業は20時半から発生するのでほぼつかず。昼休みが12時~3時と長い、という理由でしたが、1時間も休めないことがほとんどでした。週休2.5日。休日はきちんとありました。
3.営業事務
手取り13万円~18万円。+ボーナス年2回(2~3か月分x2)
朝の8時半~17時15分。残業は自分次第。早く終われば帰っていいし、終わらなかったら残業する。残業代も17時30分からつく。日付を超えたことは1度もないです。週休2日!
さて!1~3、どれを選ぶ?
「3」です。
人間関係、やりがい・・・色々と他の要素もあるでしょう。でもどんなに人間関係が良かろうとも、やりがいがあろうとも「1」と「2」は絶対ヤダ!ヤダ絶対!!
お金と余暇は絶対です!まずは拘束時間に見合っただけの報酬を!余暇を!!それがあってからの人間関係、やりがい、仕事が連れてきてくれる更にイイ仕事、だと思います。
そして、思う
あくまで私個人の考え方です。環境や職種、立場によっては「仕事の報酬は仕事」という言葉がガツーンとはまる方もいるでしょう。フリーランスで仕事をしている男性なんかはそうかもしれませんね。
ただ女性の場合、特に出産を望んでいる場合、拘束時間は重要な問題になります。仕事をして、信用を得て、更にイイ仕事をもらって・・・でも育児をする以上どこかで諦めなくてはいけないときが来ます。諦めるというとちょっと違うかもしれませんが、例えば子供が熱を出したら「イイ仕事」よりも「そばにいてあげる時間」が欲しくなったりしますよね。欲しいもの=報酬とした場合、「仕事」よりも「お金」・「時間」により傾いていくというか。
理想を言うとね、短時間でいい仕事をして、信用も得て、もっといい仕事をもらって、お金ももらって・・・って出来たらいいなと思うんですよ。でもなかなかそんな人間になれなくて・・・残念。
1~3どの仕事もやりがいはありました。夢中になる瞬間も、達成感も。
だから今度また仕事を始める時は、やりがい以外の、「お金」「拘束時間」も気を配って探したいと思いました。
まとめ
なんだかごちゃごちゃしてしまいましたが、「報酬」の話でした。
きっつい仕事を選んでしまった新社会人の皆様、仕事をしているととかく夢中になりがちです。
苦しくてもつらくても我慢してしまいがちです。
休みが無くて、自分のことを考える時間も無くて、自分も周りも見えなくなって。
それでも自分は未熟なのにお給料をもらっているわけだから、と我慢してしまったり。
「仕事の報酬は仕事」もそうですが、世の中には素晴らしい方の素晴らしい言葉があふれています。でも疲れているときは、ちょっとそういう言葉から目をそらしてみてもいいかもしれません。
「楽して稼ぎたーい!」と声に出してみるのもいいかも。
「いくらなんでもこれは無理」と思ったら転職も視野に入れてみる。求人情報を見るだけでも気分は変わりますよ。
思わぬ職業に思わぬやりがいがあることもあります。
入社式帰りのキラキラした若者を見ていたら、私もちょっと「仕事」をしたい気持ちになりました。